ニュージーランド『In the Presentce of Green』〜緑の空間の中で〜

グリーンストーントラックを歩く
ニュージーランドの旅の間、1週間ほどトランピングしたいというツーリストに人気のあるトレイルは“Milford Track”と“Routeburn Track”である。残念ながらこのふたつのトラックを歩くためには、トランピング中の宿泊先となるハットを事前に(早めに)予約する必要がある。これらの有名なトレイルを歩くチャンスがなければ“Greenstone Track”を歩くことをおすすめする。
※トランピング=バックパッキング、トレッキング

そのトレイルは歴史的にも重要なWakatipu湖への低地を通るルートを行く。その3日間(36キロ)の行程はRouteburn Trackへとつなぐことで6日間のトランピングルートに、“Caples Track”と組み合わせて4〜5日間のトランピングルートにもなる。どちらのオプションをとっても、その出発またはゴール地点はWakatipu湖、Glenorchy村である。

Fiordland国立公園とMt.Aspiring国立公園との間に位置するこのトレイルは、谷に囲まれており、ブナ林や草で覆われた平坦な台地、川の段丘などを通 り抜ける。その川はブラウンマスやニジマスの釣り場としても有名。もしオフシーズンにここを歩くプランをたてているならば、誰にもわずらわされない静かな旅になること間違いなし。私の場合はクリスマスホリデーの際にそのトレイルを歩いたが、それでも3日間で20人以上のトランパーに会うことはなかった。そのトラックはよくマークがされており、それに従って歩けば迷うことはないだろう。難易度としては中の下、特別 な体力や装備は必要ない―Fiordlandではレインギアは必須アイテムだけれども。

トランピング:第1日目
はDivide峠(Milford Soundから28キロ地点)の駐車場からそのトレイルを出発した。その峠はRouteburn Trackのスタート地点(またはゴール地点)であり、その有名なトレイルの最初の2時間を歩くことができる。駐車場を去り、そのトラックを進むにつれ道は急勾配になってレインフォレストの中を通 っていく。実はトレイルの最初のパートが一番ハードである。Divide峠から約350mも登る。1時間でKey Summitへと続くトレイルとの合流点に到着。そのサイドトリップは頂上までたった30分。そこへ行くことを絶対におすすめする。快晴時のその眺めは素晴らしい!その頂上はGreenstone谷、Hollyford谷、Eglinton谷を見渡す自然のバルコニーになっているのだ。

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1.緑のコケの中を歩く
2.HowdenハットとMckellarハット間のブナ林
3.Mckellar湖
4.Mckellarハット

第2日目
早朝、MckellarハットからSly Burnハットまでの5時間のトランピングをスタートさせた。天候は快晴、本当にトランピングを楽しむことができた!トラックはスゥイングブリッジを越え、Greenstone Flatsが現れるまで30分間ほどブナ林を抜けていく。ここはJean Batter Peakの麓に位 置する。その頂は夏の時期でも雪で覆われていた。またその辺りではGreenstone Riverから成るいくつもの淵の中に、マスの姿を見ることができる。 川を後にし、今度は小さな渓谷を進み峰の小さな鞍部へと登って行く。その鞍部の頂からは2つのハットを見ることができ、最初のハットはプライベートのもの、ふたつ目に見えるのがMid Greenstoneハットである。約40分ほどの距離だ。Steele Creek上に吊るされたスゥイングブリッジ を渡って。
ほとんどのトランパーがGreenstoneハットでの滞在を好む。心地良く、清潔で、眺めの素晴らしいに場所にあるためだ。でも私はSly Burnまで、さらに1時間歩きたかった。そのハットは小さく、正直言ってそれほど心地よいとは言えない。ラッキーなことに私はいつもテントを持って歩いている!キャンプはそのハットの前でだけ許可されていた。静かな空間を望む人は、そのハット、その辺りの環境を気に入るだろう。もし天気に恵まれれば(私がいた時のように)、その場所はGreenstone 谷を眺めるには絶好の場所だ。夕日と朝日は本当に忘れがたい美しさだった!

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1.Greenstoneハット手前の鞍部を歩く
2.Steele Creek上のスゥイングブリッジ
3.Greenstone SlyBurn へと続く
4. SlyBurnハットの前でキャンプ

第3日目
熱いコーヒーを飲みながら朝日を眺めていた―頂のすべてが赤い色調にペイントされている―トランピング最終日としては最高のスタートだった。その美しい瞬間のために、ほとんど歩きたいとは思わなかったが行かなければいけない...。バスをつかまえるGreenstone駐車場まで、ちょうど4時間のトランピングが残されている。

ハットから峡谷へと続くメインのトラックへと戻る。その後2時間はその川に何度も近づくルートだ。川底には、川の水の色を独特のエメラルド色にさせる緑の石を見ることができた。暖かい季節にここへ来るなら水着持参が正解!

その淵の辺りでCaples Trackへの合流地点とぶつかる。それはCaples川を渡った所だ。Greenstone川の左岸沿いを行くこと30分、次の合流地点に着く。その右の分岐は川を渡る木の橋へと続く。さらに進み小さな鞍部を10分ほど登ろう。そこはWakatipu湖とそれを取り囲む景色の写 真を撮るには最適な場所だ。駐車場とGreenstone Trackのゴール地点はその最後の橋を越えて5分ほどの所にある。

トランピングは終わった...でも私の感動はまだおさまらなかった!私はGlenorchyに行くためにバスに乗り、そしてさらに小さな水上タクシーにも乗らなければならないことに気がついた。時間にしてほんの10分程度のことだったが、それはニュージーランドの南島での、私の最後のホリデーにふさわしい終わり方だった。船上からの眺める景色。その湖、そしてその湖の向こうの氷河で覆われた頂の美しさは今でも私の心の中にある。その瞬間がたとえ6ヶ月前のことだとしても、決して忘れることはないだろう。

ニュージーランドでは他の場所もトランピングしたが、ここGreenstone Trackだけは自然から受ける特別 なフィーリングを感じることができた。誰にも邪魔されることのない静かな時と、忘れがたいほど美しい緑の色彩 がそうさせたのだろうか。

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1.エメラルド色の淵
2.Wakatipu湖
3.水上タクシー
 
ルカ・フェレッティ
イタリア人ハイカー。 地元、イタリア・アペニンニ山脈での豊富な経験を持ち、ヨーロッパ中の山々や日本の南アルプスも歩いた。ヨーロッパ・アルプスでのロッククライミング、アイスクライミングも好きで、ほとんどの高い山々に挑戦したという。他にもサイクリングが趣味でイタリア、オーストリア、ノルウェー、ギリシャ、アイルランド、スイス等を自転車で旅した。
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